ジレンマ

人が幸せに天寿を全うすることに貢献するのが科学者の使命だ
と、とある先生はおっしゃった。


確かにそれも一つの考え方で、もちろんそうできるにこしたことはない。
そういう話になったときに、常についてまわるジレンマ。
基礎研究」の是非について。


利潤を追求するではなく、基礎研究に重きを置くことができるのが大学や国立の研究機関の強みではないかと。
深淵なサイエンスを追究してみるのも、いいんじゃない。*1
応用(もしくは実用化に直結した)研究と基礎研究の違いは、文明と文化の違いみたいなものだと思うんだけどなぁ。


すぐに役に立ちそうなことを謳わないと研究費がつきにくい、せち辛いこのご時世。
でも、ちっとも分かってやいないのに、無理矢理そういう触れこみをつける方が滑稽に見える。
そんなんは、ちょびっと見たら取って付けたもんだってすぐ分かっちゃうよ。
それよりも、きっちりと意義を述べた上で「基礎研究だ」と言い切ってしまうのがよっぽど潔く、美しいのにな。


当たり前のようなことだけど。
・・・ううむ、どうもぼやきっぽくなってるなぁ。

*1:もちろん、本質的でなくて重箱の隅をつついているだけのような「基礎研究」も少なからずある。どこに価値観を見いだすのかは難しいところだというのも、認識しているつもりではある。